お客さまの不満と銀行が抱える課題を通帳アプリで解決。

株式会社筑波銀行

営業企画部
上席執行役員営業企画部長 赤根泰徳さま、調査役 大森政宏さま

新しい金融サービスの可能性を感じ、マネーフォワード for 筑波銀行を導入。

私たちは2017年の6月に、『マネーフォワードfor 筑波銀行』を導入させていただきました。導入のきっかけは、元々行内でIT化や効率化といったことに課題感を持っていたこと。そして、国策としてキャッシュレス化やIT活用推進が掲げられており、Fintechがマスコミに多く取り上げられるタイミングも重なって、Fintechによるサービス向上の取り組みを進めていく機運が高まったことです。
これまで金融機関のサービスは、主に基幹システムを開発しているベンダーさまを通じて構築していました。それがITの発展と共に、金融機関に求められるサービスも変化し、Fintech企業と金融機関が連携したサービスづくりもしていく時代になってきました。

こうした流れがある中で、『マネーフォワード for 筑波銀行』の導入に至るまでに、さまざまな企業との連携を検討させていただきました。そこからマネーフォワードさまを選ばせていただいた理由は、金融機関向けサービスを専門としているチームがあり、金融機関からの要望に迅速に対応いただける点や、会社の体制的にも信用ができるということです。また、マネーフォワードさまは、多くのユーザーに対し、金融に関わる商品やサービスを提供しており、新しいサービスを自分たちで生み出していこうとしている雰囲気を感じたことも、連携先として選択した決め手になりました。今まで銀行が自分たちだけで考えてきたことを、マネーフォワードさまと共に進めることで、銀行にとってプラスになっていくのではないのかと感じました。作るだけで終わってしまうというサービスも世の中には多くありますが、マネーフォワードさまと共に作ったサービスはそうはならないという期待もあります。

通帳記帳の体験を変える通帳アプリ「かんたん通帳」を導入。

『マネーフォワードfor 筑波銀行』の導入から1年後に、紙の通帳をデジタル化した通帳アプリ『かんたん通帳』を導入しました。お客さまのなかには「通帳に数字が書いてないこと=現金がない」という認識をして、不安をお持ちになられる方もいらっしゃいます。常に口座残高と通帳に記載されている額面が同じという感覚があるのだと思います。しかし、紙の通帳の場合は記帳をしなければ、更新されません。
『かんたん通帳』の導入に至った理由は、こういった方々へのサポートや、「通帳の記帳が面倒」といった多数のお声にお応えしていきたいと考えたからです。

当行のインターネットバンキングでも入出金履歴が閲覧できますが、過去13か月までと限定されています。一方で『かんたん通帳』は、半永久的に過去のデータを見ることができるというメリットがあります。また、紙の通帳と同じようなビジュアルで閲覧ができるという点でも、ニーズはやはりあったと感じています。
常に様々な分野において、コストダウンは必須の課題となっています。紙の通帳をすぐにデジタル化するのは難しいですが、少しずつでもデジタル化を進めることができれば、金融機関にとって大幅な経費削減が実現できるでしょう。

レスポンスなどすべてに渡って対応が丁寧で信頼できました。

マネーフォワードさまは、レスポンスが早く丁寧で、信頼して仕事をすることが出来ました。技術力やサービスのクオリティはもちろんですが、ビジネスは人と人とのコミュニケーションなので、信頼を持って共にサービス作りを進めていくことができるのはとても大事なことだと思います。

プロセス面においては、ユーザーテスト段階で当行の様々な希望をヒアリングいただいて、修正対応をしてくださいました。「ここって、もう少しこうならないですか?」とお伝えするとすぐに考え、一緒にサービスを使いながらブラッシュアップしてくださいました。私たちは今回のようなサービスの開発については不慣れで、サービスとして形になる前段階の要件定義や設計といった時点ではサービスの課題には気が付くことができません。実際に、サービスとして形になったものを見て、そこで初めて、想像していたものとの差異に気がつくので、その対応力は大変助かりました。

次は新しい決済体験のため、共創していきたいです。

2018年10月からは、原則Web通帳化での受付を開始いたしましたので、それに連動して『かんたん通帳』も、口座開設をした直後から使い始めることができます。通帳のデジタル化が広まっていけば、次は決済体験が変化していくと思っています。仮想通貨などの新しい仕組みが登場してきたときに、身近な通帳アプリを通し、エンドユーザーさまに新しい決済体験を提供できればいいなと考えています。

もうひとつは、私たちがもっとも不得手としているUI/UXを改善していきたいと考えています。例えば各店舗に配布している紙のチラシが、ひと昔前は手書きのものも散見され、見易さを考えても必ずしもユーザー目線とは言えないところがあります。そういったところにおいても、何かヒントをいただけたり、一部分を協働していくことができれば嬉しいです。