ユーザーという目指すべき軸をぶらさずに進めるパートナー

野村ホールディングス株式会社

野村ホールディングス株式会社 
未来共創カンパニー
未来共創推進部
戦略推進課
池田肇さま 金谷洋平さま 片岡奨さま

フラットに多くの方々に価値を届けたい

私たち未来共創カンパニーは去年(2019年)創設された部署です。これまでは弊社に口座をお持ちの方に様々なサービスを提供していましたが、証券会社に口座を持っていなくても資産管理に関するニーズを持っているユーザーさまが多いことは様々な調査からわかっていました。

証券会社に口座を開くという高い敷居がある中で、口座を持っていない方も含めて出来るだけ多くの方にフラットに価値を届けるためには、いちばん最初に何が必要なのかという議論からスタートしました。その結果、まずは自分自身の資産を自分自身で把握するということが資産管理や資産運用のスタートラインになるのではないか、私たちがまずサービスとしてこれをやっていくべきはこれではないか、という結論になりました。

証券会社は証券会社、銀行は銀行とそれぞれで管理はできますが、複数の金融機関に口座を持っている場合は管理が手間になります。

色々な金融機関の繋がりを生かしてその手間を無くし、資産全体を把握できるのが、マネーフォワードさんの「マネーフォワード ME」です。そこに私たちがこれまで対面の世界で培ってきた「資産寿命に関する知見」「資産形成についてのノウハウ」という強みを合体すれば、よりユーザーさまに価値をお届けできるサービスになるのではないかと思いました。

お客様の目線に立つと、弊社にだけ資産を預けているわけではありません。資産全体を把握できるサービスを使ってもらうためには既存のサービスに寄せるより、新たなサービスとしてアプリを提供する方が自然だと考えました。

ユーザーという目指すべき軸をぶらさずに進めるパートナーとして

マネーフォワードさんとやっていて、期待通りではなかった事はほとんどないですね。むしろ、アプリを作っていく過程での知見・経験がこれまでの私たちにはなかったので、その点の経験が豊富な良いパートナーと出会えたと思っています。

マネーフォワードさんが自社以外のプロダクト開発を手掛けるイメージはあまりありませんでしたが、OneStockでは、私たちが望むサービスをしっかりと形にしてくれたなと思います。途中で、当初方針からの変更などもありましたが、お互いに色々と議論を重ね、しっかりとそこをクリアして頂いて感謝しています。

私自身は、大企業向けのシステムをメインにビジネスをされている会社も小規模な会社のシステム構築がメインの会社も、どちらとも仕事をしたことがあります。今回のOneStockの開発を一緒に進めてきて、マネーフォワードさんは、アプリ開発に関して、非常に高い知見と技術を持っていると思いました。

システム開発の過程では、スケジュールありきで物事を決めないといけない局面があるのですが、そう言う中でも、私たちが目指すべき「お客様のためのサービス」という軸をぶらさずに一緒に取り組んでこられたのはパートナーがマネーフォワードさんだったからではないかと思っています。OneStockを開発し、これから伸ばしていくパートナーとしてマネーフォワードさんを選んでよかったなと思っております

金融機関との協業実績の多いマネーフォワードX本部として積み上げてこられたものは、昨年発足して真新しい状態の私たちにとって吸収させて頂くものが非常に多く、この期間で得たサービス構築のプロセスは、私たちがちゃんと蓄積していかなければいけないなと思っています。本当に学びの多い時間でした。

OneStockアプリの機能拡充は、まだまだ道半ばですが、これからも良きパートナーとして一緒に取り組んでいければと思っております。

最終的にユーザーに何を届けたいか、何を届ければいいか

一度マネーフォワードの辻社長にお伺いした時に、「マネーフォワードには物作りの大事な考え方が根底にありますが、X本部はそれをクライアントさんに提供しているということなんです」とおっしゃっていましたが、実際に、ユーザーにインタビューしたり、チームメンバーでコンセプトについてディスカッションしたり、物作りのプロセスをデザイナーさんと一緒に体感できたことは非常に新鮮で、弊社にとってもありがたいことだったと思います。
ユーザーインタビューについては、実際に足を運んでユーザーに生の意見を聞くことで、「アプリの操作中にここで引っかかるんだな」、「ここのボタンには気付かないんだな」という部分など、開発者側との様々なギャップに気付くことができました。

UIデザインについては、特に熱い議論を交わしたテーマでしたが、最終的にユーザーに何を届けたいか、ユーザーに届けるためには何をすればいいのかを擦り合わせながら進められました。また、一緒に開発して頂いたトイウェアさんも「ユーザーのためならなんでもやる」というスタンスで、本当に精力的に対応して頂き、最終的に非常に良いUIになったと思います。

重視したのはスピード

マネーフォワードさんには特に、スピード感を重視して頂いたと思っています。
ただスピードがあるだけでなく、私たちがこういうもの作りたいだということをしっかりと理解した上で優先順位を擦り合わせながら進めて頂いたと感じています。

私たちだけだと金融の事を知っている前提で話を進めてしまうのですが「そもそも、金融を知らない人が使ってみたらどうですか?」、「実際にお客さんに接したことがある片岡さんは、どう思いますか?」のように、私たちとは違う目線でアドバイスしてくださったことにも感謝しています。

時には、プロジェクト名を面白いネーミングにして大笑いしてみたり、一緒に開発する中に遊び心があって楽しかったですね。

ずっとユーザーに寄り添い続けるライフアテンドアプリに

OneStockは、資産管理・資産運用のアプリとして、ユーザーの人生にずっと寄り添っていくサービスにしたいと思っています。

そのためにOneStockに何が必要かを見極め、着実に実装していって、ユーザーにとって無くてはならないサービスになるのが理想だと思っています。

ユーザーの人生に寄り添っていくためには、OneStockの中でユーザーのニーズをできる限り満たしていく必要があると考えています。具体的には、自分の資産のストック(残高)とフロー(増減)を把握し、資産寿命を算出した上で、診断によって自分が何をすればよいのかが分かり、資産寿命を伸ばすためのアドバイスを受けることができる、そういう完結したアプリにしていきたいです。

人生の中には大きな判断をするタイミングがあって、そういうときは金融機関にいくことが必要になるでしょう。そんな時に、金融機関にいく前にある程度自分の中で資産残高や評価を理解していることで、より効率的な相談ができる、そういうアプリにしたいと思います。

池田さん:OneStockの機能はまだ基本的なもので、今後はどんな資産を連携できるようにするか、どんな診断を追加するか。ユーザーさまの相続などの様々な悩みに対して、それをどこまで解決できるか。ユーザーさまの悩みをとことん突き詰めて、機能を改善していきたいですね。

金谷さん:ベースとしてユーザーさまが自分の資産を把握でき、漠然としたお金の不安を解消するためのコアな部分については、すごく良い背骨を作れたなと思っています。私たちの意見を押し付けるのではなく、これからも、これまでと同様にユーザーさまから頂いたご意見を元に成長させていくことで、日本一の資産管理アプリができるんじゃないかなと、ワクワクしています。あと、個人的には、子供たちに誇れるアプリになるといいな、と思っています。何年か後に「お父さんはこんなん作ったんだよ」って言えると嬉しいなって思っています。

片岡さん:OneStockには大きな可能性があると思っています。ユーザーさまから「こういう機能が欲しいですね」といったご意見・ご要望もいただいています。これらの声からは、OneStockへの大きな期待を感じています。これからもユーザーさまの声に耳を傾けて、きちんとユーザーさまにとって価値があるサービスを届けるというところをぶらさずに突き詰めていきたいと思っています。